2016 年 72 巻 4 号 p. 380-399
すりへりによって性能低下が生じるコンクリート構造物の維持管理においては,すりへり現象を定量的に予測する必要があるが,この手法は確立されていないのが現状である.そこで,本研究は,すりへり現象に及ぼす外力やコンクリート品質の要因(例えば,質量,速度,打撃回数,圧縮強度)を,鋼球の落下による衝撃摩耗試験装置を使用した実験により解明したものである.これまでの膨大な試験データから得られた種々の要因を回帰分析によって解析し,コンクリートのすりへり深さの進行予測法を提案した.