土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造)
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和文論文
両端が固定されたせん断スパン比の小さい鉄骨鉄筋コンクリートはりのせん断耐力評価
中田 裕喜渡辺 健田所 敏弥岡本 大池田 学谷村 幸裕
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2016 年 72 巻 4 号 p. 440-455

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抄録

 複合構造標準示方書に示された鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)棒部材のせん断耐力算定式は,単純支持されたSRCはりの実験結果より導出されたものである.この算定式をラーメン高架橋のSRCはりに適用する場合,その両端が固定されているという支持条件がせん断耐力に及ぼす影響を検討する必要がある.本研究では,支持条件の影響が大きいせん断スパン比の小さい領域を対象に,両端固定支持SRCはりの載荷実験および非線形有限要素解析を実施し,耐荷機構を明確にしてせん断耐力を評価した.スターラップの補強効果には上限があること,鉄骨腹板の諸元が同一でも鉄骨フランジ幅が小さくなるほどせん断耐力が増加することなどを明らかにし,それらを反映させたせん断耐力算定式を提案した.

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© 2016 公益社団法人 土木学会
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