抄録
コンクリート中の気泡の分布を点過程とみなし,分布の特徴と距離特性の評価を行った.気泡量を変化させた種々の気泡系に対し最近傍距離関数から特性値を定義し,従来の気泡間隔係数との対応を検討した.その結果,気泡は見かけ上凝集性の分布を示すが,セメントペーストマトリックス内ではある程度の距離以上にてランダム分布と見なせ,シミュレーションにてその分布を再現できることを確認した.また,そのランダム分布の特性値は気泡間隔係数と同等の値を与え,その理由を気泡間隔係数が定義される3次元規則配置下での距離の同義性から説明した.また,点密度と配合から気泡間隔係数を簡便に推定できることを示した.空間点過程としての取り扱いは,新たな気泡構造評価法もしくは気泡間隔係数推定の有用な手段になりうると考えられる.