抄録
補強盛土一体橋梁は,補強盛土と桁を剛結した形式の橋梁である.この橋梁は,橋梁本体と補強盛土が一体化していることによる優れた使用性や耐震性を有する一方,橋台壁および補強土が桁の変形を拘束するため不静定力の影響を受ける.特にコンクリート桁では収縮,クリープによる変形が長期に継続する可能性がある.
本論文は,初めて実橋梁に適用された補強盛土一体橋梁を対象として,計測とマルチスケール解析により長期挙動を検討したものである.4年間の盛土補強材のひずみと桁端変位の履歴により橋梁と補強盛土の一体性が確認された.さらに,桁端変位と鉄筋ひずみの実測値との比較により妥当性が検証された,降雨の影響を考慮したマルチスケール解析により,設計耐用期間100年に至るまでの補強盛土一体橋梁の安定性を確認することができた.