2019 年 75 巻 2 号 p. 95-105
本研究ではアンカー構成部材の一つであり,地表面に露出している支圧板表面の応力値をX線応力測定を用いて測定することで,アンカーの緊張力を評価する手法について検討した.緊張力と支圧板表面応力の関係を調べるにあたり,まず解析的に緊張力増加に伴う支圧板表面応力の変化傾向を検討した後,ひずみゲージを用いて緊張力と支圧板表面応力との関係を明らかにし,この関係から緊張力推定式を導出した.次に,X線応力測定値とひずみゲージでの測定結果を一致させるための補正関数を導出し,その結果を緊張力推定式に反映させ,X線による支圧板表面応力の測定結果から緊張力の推定を行った.その結果,板厚20mmの支圧板を用いた場合において,概ね導入緊張力の±15%程度の精度で緊張力が推定できることが分かった.