2021 年 77 巻 5 号 p. I_1-I_7
近年,二酸化炭素排出量の抑制が最も対処が必要な環境問題の一つとなっている.そんな中,二酸化炭素排出量を削減でき,なおかつリサイクルにも最適なサステイナブルな建設材料として木材が見直され,その有効利用が世界中で促されている.本研究では,日本の土木業界における木材利用を促すことを最終目標に,木材と鋼材を組み合わせたハイブリッド部材の研究開発を進めている.
これまでの先行実験研究により,木材に不可避の特徴である節の存在が新しい木部材の強度を弱めることが分かっているため,ここでは,木部材に節を再現した数値解析モデルを作り,応力分布や破壊形状などを数値解析的に検証するパラメータスタディーを行った.