縦振動法による木材の固有振動数は,木材のヤング係数を評価する指標として有効で,構造材の品質管理にも適用できることから,工場の生産ラインや建設現場で木材の力学的性質を推定または評価するパラメータとして用いられている.また,固有振動数の測定には,マイクロフォンや加速度計等の測定センサを使用するが,屋外環境の建設現場では測定センサの特性が測定結果を左右することがあり,センサの違いが測定の正確性や作業性に影響すると考えられる.特に,測定センサが加速度計の場合,その取り付け方法は幾つもあり,どの方法が適切なのか判断することが難しいことがある.更に,測定対象の木材の形状も縦振動法による固有振動数の測定に影響することが考えられる.
そこで,縦振動法による円柱材の固有振動数を屋外環境の建設現場で正確かつ効率よく測定する方法を明らかにすることを目的とし,マイクロフォン,レーザー変位計,加速度計を測定センサの違いとするとともに,両面テープ,ゴムバンド,ネジを介した取り付け方法を加速度計の取り付け方法の違いとし,これらが円柱材の固有振動数の測定に及ぼす影響を検討した.
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