2021 年 77 巻 5 号 p. I_84-I_94
1948年福井地震は軟弱な沖積地盤である福井平野の市街地直下を震源とする地震であったため,甚大な人的被害と構造物被害をもたらした.本研究はその烈震域に存在していた木杭基礎を有する橋梁と建築物を対象に,木杭の打設状況と当時の設計法との関係,地震動や液状化が木杭に与えた影響,掘り出した木杭の健全性について調査した.その結果,福井地震を経験した木杭基礎構造物の,地震動や液状化による上部構造物の被害は極めて軽微であり,その基礎である木杭も健全であることを示した.