土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.28
沿岸に立地する建築物が津波による浸水量に与える影響に関する研究
中村 友昭水谷 法美芦澤 哲平川 信也
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2012 年 68 巻 2 号 p. I_60-I_65

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抄録

 岸壁の近くに立地する堅固な建築物を対象に実スケールの3次元数値解析を行い,建築物の配置が津波による浸水量の低減に与える効果を評価した.その結果,建築物による浸水量の低減率は,建築物による遮蔽率の増加とともに大きくなる一方で,津波高や建築物の岸壁からの距離の増加とともに若干低下することを明らかにした.また,浸水量の低減率に与える影響が認められなかった津波の継続時間,岸壁の高さ,潮位,建築物の岸沖長さ,建築物間の隙間の数の大小に関わらず,建築物による遮蔽率が与えられれば浸水量の低減率を簡易的に推定できる近似式を提案した.そして,建築物が津波による浸水量を減少させる効果を有することを定量的に示すとともに,海岸保全施設だけではなく建築物を含めて津波対策を総合的に検討,評価できる可能性を示した.

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© 2012 公益社団法人 土木学会
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