2012 年 68 巻 2 号 p. I_828-I_833
中嶋ら(2011)による急勾配斜面に接続するリーフフラットの長いリーフ地形に対する水理模型実験データを用い,リーフ上における規則波の変形とwave set-upについて詳細に解析を行った.本研究では波高として水位変動のrms値から算出したrms波高Hrmsを用いて波浪エネルギーの評価を行った.リーフ長が長い条件では,平均水位は時間的空間的に変動するが,長周期変動も含む全水深d(d=η+h,ηはwave set-upを含む長周期変動,hは静水深)で無次元化した波高Hrms/dに着目すると,リーフ上における波の再生条件として0.28±0.1を得た.また,Hrms/dを用いて波の減衰過程についても評価した.さらに,流れのある場合の砕波に伴うリーフ上の波の特性についても調べた.