抄録
空中写真測量や航空レーザ測量を実施するには狭く,トータルステーション等による地上測量には広すぎるような範囲での陸域部の海岸地形測量を,ハンディGPSを用いて高密度にかつ迅速に測量する技術の開発を行った.DGPS補正を行うと,一般にいわれる単独測位の誤差10mよりもはるかに小さく,固定局と移動局の差を取ったことにより,電離層や大気中の電波遅延の誤差が消去されていることが確認された.さらに,3次元アフィン変換を施した結果,地図情報レベル2500程度(相当縮尺1/2,500)の精度の地形測量を,簡単に,高密度に,かつ迅速に行うことができた.調整された点群データはGISで処理し,地形図作成の自動化についても検討した.なお,一連のデータ処理はWEBプログラムを作成し,いつでも,どこでも,誰でも利用できる環境を構築した.