抄録
2004年7月,台風8号の影響による高波により,北海道の太平洋に面した海岸において,護岸背後の盛土が洗掘被害を受け,盛土上に位置する交通機関で通行規制が講じられた.本研究では,まず,不規則波を用いて縮尺1/40の2次元水理模型実験を実施して,被害発生時の波浪および潮位条件に対する越波特性を調べた.さらに,不規則波群中の最大波について,護岸背後に打込まれた越波により生ずる水流に着目し,流速の時間変化を明らかにした.次に,この水流を上部水槽からの落水により縮尺1/4で再現し,移動床実験を行って模型盛土の洗掘パターンを明らかにした.その結果,セメントで補強した模型盛土に合計30回の落水水流を作用させることにより,現地と同程度の洗掘を再現できることを確認した.