2014 年 70 巻 2 号 p. I_253-I_258
本研究では,テトラポッド2層積みの消波ブロック被覆傾斜堤を対象に消波ブロックによる被覆が不完全な状態について水理模型実験を実施し,上部工に作用する波力と越波への影響について検討した.その結果,消波ブロック被覆層の欠損の影響は上部工の前面波力で大きく,波力低減効果がほとんど期待できなくなり,上部工が滑落する可能性があること,越波への影響は,港内側にある透過防止工の効果により波高伝達率の増加は小さいことが分かった.また,上部工前面の消波ブロックの設置状況の違いによる波圧への影響を考慮するため設置した2本の測線による波圧の計測結果の整理方法について検討した.