土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.30
一般座標系を適用した河川の津波遡上計算~利根川における東北地方太平洋沖地震津波の再現~
二階堂 竜司青木 伸一田村 浩敏神保 正暢栗山 広宣
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 70 巻 2 号 p. I_295-I_300

詳細
抄録
 本研究は,一般座標系と直交座標系の数値シミュレーションモデルを用いて,矩形のモデル河道および利根川を対象に津波の河川遡上計算を行い,津波遡上の水位特性の把握と再現計算精度の向上を検討したものである.
 矩形のモデル河道の津波遡上計算では,直交座標系の計算結果が堤防壁たて際で不自然に高く(もしくは低く)なり最大水位縦断分布が凹凸形状となっていたのに対し,堤防壁たて位置に適合した一般座標系の計算結果ではそのような傾向が見られず,妥当な水位が得られた.
 利根川における東北地方太平洋沖地震津波の再現では,河口堰下流(18.0 k)等の観測値と計算値を比較したところ,直交座標系よりも一般座標系の計算値の方が高い再現性となることを確認できた.
著者関連情報
© 2014 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top