2016 年 72 巻 2 号 p. I_796-I_801
DREAMSの高分解能モデル(DR_E)の開発を行い,その計算結果を用いて黒潮を利用した海流発電の適地選定を行った.精度検証のために潮岬沖で観測された流速結果と比較を行ったところ,4つの中で,バージョンKが黒潮の流路変動を最もよく再現できていた.バージョンKの計算結果を用いると,本州南方沖では四国沖と潮岬沖で海流が特に強いことがわかった.また,現在の発電装置の設置条件を考慮すると,足摺岬沖と室戸岬沖,潮岬沖で平均流速100 cm/sを超える流れがあるが,これらの中で特に足摺岬沖が海流発電に適していることを明らかにした.