抄録
毎年,海水浴中に多くの水難事故が発生し,尊い命が失われている.本研究では,若狭和田海水浴場において,筆者らが開発したリスク評価に基づき,自然環境に対するHazards & Risks(18項目)及び利用及び海岸管理状況(Beach management & Patrol system)(13項目)に関する多角的なリスク評価を行った.その結果,安全性がHazards & Risksでは80%,Beach management & Patrol systemでは94%満たしており,かつ重大なリスクや安全性を著しく損なう可能性がないことから,安全性が高い海水浴場と評価された.また抽出されたリスク(離岸流やライフセーバー数等)に対してリスク緩和策を提案すると共に,この評価手法の適用性を確認した.