抄録
新潟県四ツ郷屋浜海岸において,サンドパック工法で施工された突堤工の施工方法とその効果を検討した.サンドパック工法は,高強度ポリエステル製織布に人工芝を一体化させた基布を用いた袋材に,現地砂や養浜砂を充填した砂袋詰め工法である.漂砂による表面の摩耗に配慮した起毛布を採用するとともに,基礎砂面の洗掘対策に帆布とアンカーチューブを用いることにより,波浪に曝される汀線付近において,安定性の高い構造とすることができた.突堤工周辺の海岸状況は,監視カメラにより連続観測され,施工後1年5か月における突堤工の効果検証を行った.