抄録
下新川海岸では養浜のための土砂調達の必要性が高まっている.その場合,荒俣地先の1号離岸堤周辺では過剰に砂礫が堆積して深海への土砂流出が起きていることから,過剰に堆積した砂礫を採取して土砂調達を図ると同時に,深海への土砂流出を防ぐ手法の確立が望まれている.この案の実現性を調べるために,2017年5月以降1号離岸堤背後で土砂を掘削し,その土砂を下手側の3号離岸堤付近へ運ぶサンドバイパスの試験施工を行った.本研究では,地形測量,ドローンによる撮影,CCTV画像・定点写真撮影結果などを波浪観測データとともに解析し,離岸堤背後での土砂再堆積状況を明らかにした.