2020 年 76 巻 2 号 p. I_174-I_179
本研究では,津波来襲時に取水設備内に流入する浮遊砂の輸送特性を把握することを目的として,水理模型実験を実施した.実験では,浮遊砂を混入した貯水部端部に設置したゲートを開放することで,計測区間に津波および浮遊砂を流入させた.計測区間には,海域,取水トンネル,ポンプ室を設け,ポンプ室では所定の流量で取水を行った.津波の流入およびポンプによる取水に伴ってポンプ室まで輸送される浮遊砂の濃度の時空間変化を,濁度計を用いて計測した.
実験では,取水トンネルとポンプ室における流れに及ぼす取水の有無および取水量の影響が大きいことが確認された.また,取水口からポンプ室にかけての浮遊砂の時間平均濃度および最大濃度の低減率に関しても,取水条件による差異が大きいことが明らかとなった.