2020 年 76 巻 2 号 p. I_965-I_970
近年,生態系を活かした防災・減災対策として,Eco-DRR(Ecosystem-based Disaster Risk Reduction)機能に対する社会の関心が高まりつつある.このEco-DRRは防災・減災に伴うハード対策による開発と,環境保全の両者を対立軸としてとらえるのではなく,双方の利点を活かそうとするものであり,グリーンインフラ整備の意義を示すための重要な施策であり,砂浜にはこれの潜在的な発現機能があるものと考えられる.このような社会背景を踏まえ,本研究では,淡路島沿岸砂浜を対象に,疑似植生を用いた液状化実験を実施し,植生の有無やタイプの違いによる砂浜の液状化特性について考察した.