土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.38
浚渫土砂脱水固化処理中の透水係数及び圧密係数の推定
古川 全太郎笠間 清伸杉村 佳寿林 和司西野 智之春日井 康夫片桐 雅明髙田 義人
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 78 巻 2 号 p. I_619-I_624

詳細
抄録

 著者らは放射状排水機構を有する高圧脱水固化処理装置を開発し,高強度な構造体ブロックを作成する技術の開発に取り組んでいる.本論文では,新門司沖で採取した粘土に固化材として高炉スラグセメントB種を混合した固化材混合土の定ひずみ速度圧密試験から圧密圧力pと圧密係数cv・透水係数kの関係を求めた.加えて,圧密試験前後のイオン交換容量からkを推定した.また,放射状排水理論を用いて時間と沈下量に関するパラメトリックスタディを行い,ブロック作成中のcvを推定した.その結果,(1) イオン交換容量を用いてkを推定する場合,間隙構造と固化による比表面積の経時変化を考慮する必要があることが示唆された.(2) 圧密試験の結果からブロックのcvを推定するためには,1MPaより大きい作用圧力のときのcvを用いるとよいことが示唆された.

著者関連情報
© 2022 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top