2022 年 78 巻 2 号 p. I_895-I_900
洋上風力発電設備の耐震設計においては,風および波については空力弾性解析コードを利用し,地震については耐震設計で実績がある汎用解析コードを利用し,それぞれの解析で求めた断面力を重ね合わせて性能を評価する場合がある.しかし,この方法では地震時においても風を受ける洋上風力発電設備の挙動を精緻に評価できず,経済面で不利な設計となっている可能性がある.そこで,本研究ではモノパイル式洋上風力発電設備を対象に,風と地震が風車に同時に作用する連成解析を用いて,地震時における風の影響を評価した.また,沿岸域で懸念される地盤の液状化を考慮するため,多入力解析における相互作用ばねのモデル化法を検討した.