土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.38
袋型根固め材による洋上風力発電設備の洗掘防止効果と敷設構造に関する水理模型実験
関谷 勇太鈴木 英樹青田 徹久保田 真一土橋 和敬小林 航鈴木 高二朗下迫 健一郎
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2022 年 78 巻 2 号 p. I_907-I_912

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抄録

 波浪や潮流によってモノパイル式洋上風力発電設備の基部周辺に洗掘が発生すると,施設の安全性に深刻な影響を与える恐れがある.袋型根固め材とは繊維の網で石材をユニット化した資材である.防波堤や海岸堤防の侵食対策として実用化されている.本研究では袋型根固め材を用いた洗掘防止工の現地適用性と最適な敷設構造について検討した.水理模型実験は1/60縮尺で行った.無対策の実験では既往研究と同等の最大洗掘量が確認された.洗掘防止工はフィルター層の有無や複数の敷設構造について検討した.その結果,円形1層4列2層2列配置を最適な構造として提案した.モノパイル近傍の洗掘を最も抑制でき,袋型根固め材自体の耐波安定性も高められるためである.なお,この際の最大洗掘量は現地換算で0.2m以下であった.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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