2012 年 68 巻 2 号 p. 45-53
アスファルト舗装の多層弾性構造解析において,路床の弾性係数は重要な入力パラメータであり,1990年代以降には,室内実験によって輪荷重の作用を想定した路床材料のレジリエントモジュラスの測定が精力的に行われてきた.しかし,レジリエントモジュラスは応力状態に依存する非線形弾性係数であり,構造解析が複雑になるため,日本の舗装設計関連図書では設計事例が示されていないのが現状である.本研究では,既往のデータを再整理してレジリエントモジュラスの整理方法について検討するとともに,多層弾性構造解析において簡易にレジリエントモジュラスを用いる方法を提案した.