抄録
バラスト軌道において,路盤状態が特に悪い箇所では軌道補修を頻繁に行う必要がある.そのよう箇所では,不良な路盤土をセメント安定処理土などの強度の高い材料に置き換える路盤改良が有効であるが,路盤材を振動ランマ等で十分に締固める必要があるため,夜間の短時間では十分な施工延長を確保することが困難であり,発生土の処分も必要となる.そこで,本研究は,路盤改良に伴って発生するバラストを再利用し,急硬性のグラウト材と混合することにより短時間で施工が行えるとともに環境負荷を軽減することができる路盤改良工法を新たに開発するため,要素試験,実物大載荷試験およびFEM解析を行い路盤改良の効果を定量的に評価した.