2013 年 69 巻 3 号 p. I_191-I_198
NEXCO基準の凍上試験(NEXCO法)に対して,結果のばらつきを抑制するために凍結方法の改良を行った.また,JGS基準の凍上試験(JGS法)を路床土や路盤材にも適応できるようにφ150mmまで大口径化した試験装置を作製し,試験方法や供試体寸法の違いが凍上試験結果に及ぼす影響を調べた.NEXCO法は,凍結方法を空冷式から冷媒循環式に変更したことで安定した結果を得ることが可能となった.φ150mmのJGS法と一般に普及しているφ100mmのJGS法の結果に違いはみられず,大口径化した影響は少ないことが示された.NEXCO法とJGS法が非凍上性と判定する値は,ほぼ一致することが明らかとなった.しかし,両法が一致した結果を得られる範囲は,JGS法の凍上速度が0.2mm/h程度までであった.