2020 年 76 巻 2 号 p. I_115-I_122
近年,早期に損傷が生じたアスファルト舗装において,アスファルト混合物層内の層間はく離が確認されており,その対策が求められている.一方,層間はく離がどのように舗装の劣化に影響を及ぼすかについては明らかにされていない.本研究では,多層弾性解析により層間はく離が生じた場合の舗装内部に生じる応力を計算し,従来の舗装の構造設計では考慮されていない損傷が発生しうることを示した.また,舗装構造を非破壊で診断する手法として多くの調査で使用されているFWDのたわみに着目し,層間はく離が生じた場合のたわみ量の変化や逆解析を行った場合に生じる誤差について明らかにした.さらに,層間はく離を考慮することで誤差を補正できる可能性があることを示し,実道で取得したFWDデータを対象に逆解析を行い,手法の妥当性について検証した.