2021 年 77 巻 2 号 p. I_129-I_136
近年,ICT舗装工において地上型レーザースキャナー(以下,TLS)の活用が進められる一方,TLSの適用および計測条件によっては従来手法より非効率になる可能性が懸念されている.そこで,本研究では,従来のターゲットに変わり,高精度な全地球航法衛星システム(GNSS)により評定点を定めることで,計測前後の作業工程を省略した効率的な三次元点群の取得について検討した.さらに,TLSの特性として計測点密度が器械からの距離に依存する点を考慮し,TLS盛替え間隔を最適化し点密度の均一化を図った新たな計測方法を提案した.結果として,TLSとGNSSの組み合わせた新たな計測方法を確立し,従来手法と同等の精度で,スキャン時間の大幅な短縮および計測後のデータ処理におけるハンドリング性に対する優位性を示した.