2009 年 65 巻 1 号 p. 188-194
地震時における液状化は種々の被害を生じるため,その危険地区を推定するハザードマップの作成が近年各地の自治体等で行われてきている.これは大変重要なことであるが,作成されたハザードマップには種々の不確定さが含まれている.そこで,まず現在行われているハザードマップ作成方法を概観し,その作成において仮定していることと,そこに含まれている不確実さに関していくつか検討してみた.その結果,液状化の判定方法やボーリングデータの利用などに多くの不確実さを含んでいる可能性が指摘された.また,液状化の予測結果を表示する方法にも問題があることが指摘された.