土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第32巻(論文)
2011年東北地方太平洋沖地震の津波による堆積土の堆積特性に関する調査
常田 賢一Rakhmadyah BAYU谷本 隆介中山 義久
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2013 年 69 巻 4 号 p. I_235-I_251

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抄録

 2011年東北地方太平洋沖地震では,津波後に津波堆積物が陸上部に残留した.特に,砂質土による津波堆積物は,過去の地震による津波到来の証として位置付けられているが,今回の津波による堆積物の諸特性の把握が必要である.本研究は,仙台平野の海岸線から内陸に至る3断面を対象として,津波による土砂の堆積箇所における堆積土層厚および堆積構成を把握するとともに,堆積土層および原地盤から土試料を採取し,粒度特性を調査した.その結果,既往の津波堆積土に関する調査結果との比較に基づいて,堆積土層厚の海岸線からの距離減衰特性を明らかにするとともに,粒度特性の視点から津波堆積土の堆積特性に関する幾つかの知見を提示している.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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