2013 年 69 巻 4 号 p. I_509-I_516
兵庫県南部地震における神戸高速鉄道の大開駅の崩壊事例のように,開削トンネルの中柱・中壁がせん断破壊した場合にはトンネルが崩壊し,大きな被害が生じるが,その他の部材が損傷した場合にトンネル全体系がどのような破壊となり,耐力がどの程度減少するのかはまだ明らかになっていない.そこで本研究では,中柱・中壁以外の部材として側壁を取り上げ,側壁が大きく損傷した場合におけるトンネル全体の形状の破壊状況を把握するための基礎的検討として,鉄筋コンクリートを用いた1層2径間の開削トンネル模型を製作し,気中静的載荷試験を実施した.