2013 年 69 巻 4 号 p. I_650-I_660
地震時における斜面の崩壊は大変形を伴う挙動であり,有限要素法などのメッシュ依存型の解析法ではその取り扱いが困難となることが多い.そこで,大変形問題の取り扱いが容易なSPH法の適用を行った.本研究では,まず,SPH法による斜面の地震応答解析において,有限要素法に相当する精度を達成するための新たな計算式を提案した.次に,レイリー減衰のSPH法への導入を行った.さらに,斜面の地震時崩壊挙動の解析では,解析に用いる粒子密度とレイリー減衰によって滑り面の発生過程に違いが現れることを示した.