2013 年 69 巻 4 号 p. I_932-I_941
東北地方太平洋沖地震の津波で上部構造と橋脚1基が流出した国道45号小泉大橋の地震・津波被害再現解析を実施した.現地で計測した余震波形から本震時の地震動を推定し,それを入力する地震応答解析を実施した.橋桁に孤立波を作用させる水路模型実験で得られた津波力が数値波動水路解析によりほぼ再現可能であることを確認した上で,数値シミュレーションで再現した津波を作用させる津波応答解析を実施した.その結果,地震作用では致命的な損傷には至っていないもののP3橋脚基部には損傷が発生した可能性があること,津波作用により支承の水平耐力とP3橋脚のせん断耐力を超過することがわかった.