抄録
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により,平成8年道路橋示方書に基づき設計された高架橋の一部において,地震時水平力分散構造型ゴム支承(以下,ゴム支承)の破断が生じた.このようにゴム支承が同時に多数破断した事例は非常に?ない.従来の橋梁設計時にはゴム支承は等価線形モデルを用いており,ゴム支承の材料特性であるハードニング及び破断といった現象は考慮されていない.そこで本研究では,ゴム支承の終局状態を考慮した地震応答解析を実施し,道路橋の地震時挙動について検討を行った.また入力地震動は,松田らによる既往研究では観測波を用いていたが,本研究では平成24年に改正された道路橋示方書に記載されている地震波を用いて解析を行った.また,支承部のハードニング現象の考慮は橋脚基部に影響を及ぼすと考え,橋脚基部の損傷状況についてもあわせて検討を行った.