抄録
海域における断層情報総合評価プロジェクト(文部科学省受託事業)におけるサブテーマの一つ「海域における断層モデルの構築」の一環として,日本周辺の海域における断層モデルを構築し,その断層モデルの妥当性の検証を実施している.本研究では,まず日本海東縁部で発生したM7規模程度の津波地震である1940年に発生した積丹半島沖地震を対象に,断層モデルの妥当性を検証した.妥当性の検証は,震源域周辺の断層モデルを連動させ,津波伝播解析を実施し,解析で得られた北海道沿岸での最大津波水位と観測との比較から,津波の規模を定量化し評価した.その結果,連動性を考慮した場合,津波の規模は観測記録に近づいた.今後,連動性を考慮した断層モデルに,大すべり域や傾斜角の設定を検討することで,再現性を高める余地があることを示した.