抄録
厚膜型無機ジンクリッチペイントを施した高力ボルト摩擦接合継手は,黒皮を除去した粗面状態と比べ,リラクセーションによるボルト軸力低下が大きく,より高い導入軸力で施工することによりボルト継手の安全性・信頼性が向上するものと考えられる.本報告は,無機ジンクリッチペイントを施した高力ボルト摩擦接合継手の安全性・信頼性を向上させることを目的に,15%増し締めで施工した高力ボルト摩擦接合継手の実験報告である.本実験では,作製した高力ボルト継手でリラクセーション試験およびすべり耐力試験を実施した.また,これまで実施された既存のリラクセーション試験の調査も実施し,無機ジンクリッチペイントの軸力低下の現状を明確にした上で,15%増し締めの妥当性を検証した.