2017 年 73 巻 2 号 p. 376-386
本研究では,道路景観に影響を与えるアルミニウム合金の押出形材防護柵支柱に対し,最適形材形状について検討を行った.厳しい環境での橋梁用ビーム型防護柵の支柱には,耐久性の高いアルミニウム合金が多く用いられる.多室ホロー断面を持つ押出形材防護柵支柱に対して変形性能と経済性を指標とする多目的関数を設定し,遺伝的アルゴリズムを用いて形状最適化を行った.また,最適化に用いるパラメータを変更することによって,各パラメータが最適化に及ぼす影響を考察した.さらに,押出成形のプレス力の限界のため支柱を上下に分割して押出成形を行う二分割押出支柱モデルでの最適化の結果を基に,今後可能となる容量の大きな押出成形機を用いて押出成形を行う一体型支柱モデルについても形状最適化の検討を行った.