抄録
エネルギーや建設,農業,製造,観光,ロジスティクスなどの多くの事業では,気温や雨雪,風などの各種の気象要素が成否に影響を及ぼし,さらには収支を左右することから,気象リスクのマネジメントが重要となる.本研究においては,強風による気象リスクの評価・予測やその回避・移転方法の設計に貢献するために,日最大風速の模擬時系列データを作成する簡易な手法を示す.そのアルゴリズムにはBox-Cox変換と平均回帰Ornstein-Uhlenbeck過程が応用される.また,淡路島・洲本における日最大風速を対象として観測データの性質を調べるとともに,その模擬データを本手法を用いて多数試作する.そして,この模擬データ群の時系列的・統計的な性質について調べ,模擬データの特性は概ね観測データのそれに整合することを示す.