抄録
新設や既設構造物に対する設計時の耐震照査や構造物の地震被害予測を行うには,地震時における構造物の応答を適切に評価することが重要である.冬期に地盤が凍結する可能性がある寒冷地域では,地盤の密度とせん断波速度に影響を受けるため動的相互作用現象に変化が生じる可能性が否定できない.そこで,凍結した地盤と杭の相互作用の検討を行うことによって地盤凍結が構造物の挙動に与える影響について考察を行った.
その結果,凍結地盤中の群杭は,広帯域で地盤の挙動に追随する傾向にあることが示された.さらに,地盤と群杭の剛性比で示される特性長に対する凍結深さの割合が小さくても,凍結時の剛性が非常に大きくなることが示され,地盤と杭の相互作用に大きな影響を与えることが確認された.