抄録
桟橋のレベル1地震動に対する耐震性能照査では照査用震度を算出する必要があるものの,ニューマチックケーソン式桟橋の照査用震度算出方法はいまだ確立されていない.本研究では,ニューマチックケーソン式桟橋を対象として,卓越周波数を変化させた複数の入力地震動を用いて二次元地震応答解析を実施した.検討の結果,ニューマチックケーソン式桟橋の照査用震度算出方法は鋼管杭を用いた桟橋の算出方法と異なることが明らかとなり,最適な応答加速度スペクトル算出位置は基礎杭下端位置,最大応答加速度を計算する際の最適な減衰定数は5%から20%の範囲であった.