2017 年 73 巻 4 号 p. I_832-I_840
性能設計の導入が各種基準類において謳われているものの,現実的には画一的な手法が採用されているのが現状と言わざるをえない.断面諸元を決定するプロセスを性能設計体系における設計事例として示す後編に先立ち、前編に相当する本稿では,現状の設計基準での入力地震動設定手法をレビューした上で,震源特性,伝播経路特性,サイト増幅特性を考慮した震源依存かつ地点依存の設計地震動の設定例を示し,基準類に位置付けられている地震動との対比を行い,現行の規定では過大になる場合もあることを示した.