抄録
トルシア形ボルトは,設計ボルト軸力の12%増しの軸力(230kN)を目途にピンテールが破断する構造となっているが,実際,どの程度の軸力が導入され,どの程度のばらつきがあるのかといった統計データはなく,これらを把握しておくことはボルト継手の安全性・信頼性を示す上で重要である.本報告は,橋梁で使用されるトルシア形ボルトの導入軸力および機械的性質を把握することを目的とし,S10T (M22)の現状調査を行ったものである.調査は,橋梁工事の検査で用いるボルト製品検査証明書に記載されている導入軸力およびボルト製品検査時の立会いで行われる軸力確認試験の試験結果を調べた.また,架設現場では,日々導入軸力を確認しており,これらの結果も集計し,導入軸力の現状を明確にした.さらに,製品検査証明書から機械的性質についても調査した.