抄録
鋼板接着工法は,劣化損傷した鉄筋コンクリート構造物(以下,RC構造物)の補強方法として多く採用されてきた.本研究では,鋼板接着工法にて補強された道路橋RC床版が再劣化して剥離した鋼板の上面における滞水状況を,鋼板下面から超音波ガイド波を用いた非破壊検査にて定量的に推定することを目的としている.ここでは,鋼板接着床版と同様に下面を鋼板で覆われた鋼コンクリート合成床版やI形鋼格子床版も想定して,異なる鋼板厚と滞水層厚を様々に組合せたモデルについてガイド波の分散特性に関する理論解析を行い,実験にて提案手法の有効性を検証した.その結果,実験と理論解との間の良好な一致が得られ,本手法によって鋼板上面の滞水の検出と滞水層厚の推定が可能であることがわかった.