土木学会論文集A1(構造・地震工学)
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和文ノート
橋面上に寝ころんだ状態の静止者が歩道橋の振動特性に及ぼすTMD効果
米田 昌弘
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2019 年 75 巻 3 号 p. 332-335

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抄録

 歩道橋の中央点で人が立位や座位で静止すると,TMD効果で歩道橋の構造減衰が増加するが,橋面上に寝ころんだ場合の特性については今までのところ検証されていない.そこで,本研究では,まず,基本振動数が約7.9Hzの実在歩道橋を対象として,容器に入れた付加マス水を橋面上に設置して歩道橋の振動特性に及ぼす影響を把握した.その結果,橋面上に設置した付加マス水は,砂袋と同じく歩道橋の振動数を低下させる機能しかないことを確認した.次に,橋面上に立位で静止した場合とうつ伏せに寝ころんで静止した場合のそれぞれについて加振実験を実施した.この実験から,橋面上に寝そべった状態であっても,立位状態と同じく,重量比の増加とともに構造減衰が明らかに増加し,その増加割合は立位の静止状態と概ね同程度の結果が得られた.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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