食品衛生学雑誌
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かび付け熟成型チーズ由来Penicillium 類の有毒代謝産物の生産性
島田 つゆじ一戸 正勝
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2000 年 41 巻 2 号 p. 126-132

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抄録

輸入及び国産ナチュラルチーズより分離したPenicillium roqueforti は, 2%酵母エキス-50%ショ糖液体培地 (YES) にて供試37菌株中16菌株にマイコフェノール酸の生産性を認めた. 供試37菌株のうち, 14℃培養でロックフォール由来5菌株 (14.7~55.0μg/mL) 及びダナブルー由来2菌株 (5.3, 17.7μg/mL) にマイコフェノール生産能を認め, 培養温度14℃の方が25℃より高生産量であった. 国産青かびチーズ由来菌では10菌株中9菌株に4.1~12.2μg/mLのマイコフェノール酸生産能があった. 一方, P. camemberti はYES培地25℃培養で供試20菌株中すべての菌株に痕跡量~6.09μg/mLのサイクロピアゾン酸の生産能がみられ, 培養温度14℃の方が25℃よりも低生産量であった.

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© 2000 公益社団法人 日本食品衛生学会
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