2019 年 75 巻 4 号 p. I_218-I_237
熊本地震の前震直後,および本震直後に取得された航空写真を用いてDSM差分解析,テクスチャ解析,ブルーシート抽出の各画像解析手法を用いた被害抽出を,益城町及びその周辺地域における15,000棟以上を対象として行った.また,それぞれの解析結果について航空写真の目視判読により4段階に分類した被害区分との比較を行い,分類精度の検証を行った.結果,DSM差分解析およびテクスチャ解析は倒壊建物の検出に優れており,それらを組み合わることにより判別精度が向上することが分かった.また,ブルーシート抽出は中間レベルの被害の一部を抽出し,復旧状況等の把握に活用可能な指標として有効であることが分かった.