土木学会論文集A1(構造・地震工学)
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和文ノート
一次締め24時間後に本締め施工する高力ボルト継手における継手形式および板厚の影響
南 邦明横山 秀喜天野 貴文
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2020 年 76 巻 1 号 p. 61-66

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抄録

 無機ジンクリッチペイントを施した高力ボルト摩擦接合継手は,リラクセーションによるボルト軸力低下が大きく,第1著者は,設計ボルト軸力の15%増し締めで施工すれば,ボルト継手の安全性・信頼性が向上することを示した.ただし,S10Tは所定の軸力に達した時にピンテールが破断する構造であり,より高い導入軸力での施工は困難である.そこで,一次締めを導入軸力の80%とし,24時間後に本締めを行うことによりリラクセーションによる軸力低下が改善され,15%増し締めと同等な残存軸力が期待できることを示した.ただし,継手形式および板厚の影響については明確にしていなかった.本研究では,2面摩擦および1面摩擦の薄板・厚板継手を用いて,上記締付け法の軸力低下改善効果を確認する試験を行った.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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