2020 年 76 巻 4 号 p. I_495-I_506
過去発生した大規模な地震において,新幹線の脱線被害が発生している.新幹線沿線全体での列車走行安全性の向上には,上部工での対策が難しい軟弱地盤の場合,基礎の補強が有効と考えられるが,全体の剛性増加に伴い新幹線車両に入力される応答加速度が増大し,列車走行安全性が低下する可能性がある.本研究では,大規模地震時における列車走行安全性を考慮し,増しフーチングと既設フーチングを摩擦力のみで接合する構造(以下,摩擦接合杭)を提案した.摩擦接合杭の補強効果を検証するため,1/20の縮尺模型を用いた1G場での振動台実験を実施した.摩擦接合杭を用いることで,構造物全体の剛性を高めるとともに,構造物天端の応答加速度を抑制することができ,列車走行安全性を大きく損なうことなく補強することができた.