土木学会論文集F6(安全問題)
Online ISSN : 2185-6621
ISSN-L : 2185-6621
特集号(和文論文)
前線性集中豪雨発生時における学校の安全管理の課題~2017年九州北部豪雨の事例分析~
中野 晋金井 純子高橋 真理藤澤 一仁山城 新吾
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 74 巻 2 号 p. I_77-I_84

詳細
抄録
 前線性集中豪雨ではしばしば線状降水帯が形成され,短時間に洪水氾濫が発生するケースがある.2017年九州北部豪雨では豪雨発生時と下校時間が重なり,複数の学校で下校時の安全確保が問題となった.近年,想定を超える異常降水による被害が頻発しており,水害時の安全確保対策は教育機関でも重要な課題である.本研究では 2017年九州北部豪雨で被害を受けた福岡県朝倉市と大分県日田市の小中学校を対象にして,浸水被害発生時の緊急対応についてヒアリング調査を実施し,児童・生徒に対する安全管理についての課題抽出を行った.さらに,学校周辺での洪水氾濫解析結果と照合することで,安全管理上の問題はなかったのかについて詳しく検討した.学校での安全管理は下校させることが前提となっているために,下校路の安全確認が不十分となり,生徒や保護者が危険にさらされるケースが発生していた.これを改善するためには下校を前提とした安全管理方法を改める必要がある.
著者関連情報
© 2018 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top