抄録
ニューマチックケーソン工法は掘削地盤の適用範囲が広く, 最終的な支持地盤を目視や平板載荷試験によって確認できる信頼性の高い工法であるが, 高気圧作業を伴うため, 施工可能深度に限界がある. この問題に対処するため, 近年ではヘリウム混合ガス併用無人掘削工法が開発され, 作業気圧0.7MPaまでの大深度の施工が可能になった. しかし, これからの都市のインフラ整備では, 地下水面下100mの「超大深度」に対応できる技術が求められるようになると考えられる. そこで, 本論文では, シールド工法に採用されているテール部の止水技術を応用したニューマチックケーソンの作業気圧低減方法を提案する.